脳卒中は、がん、心疾患に次ぐ第3位の死因になっています。
死亡は減りつつありますが、患者数は増えています。
発症後の緊急かつ適切な治療が必要です。
脳卒中
脳卒中は、脳の血管が破れて出血する「脳出血」、くも膜と脳の間で出血する「くも膜下出血」、脳の血管が詰まり血液が止まる「脳梗塞」があります。
- 脳出血
脳出血の原因は高血圧ですが減塩や高血圧治療で、脳出血は減ってきています。
脳卒中の患者の1〜2割を占めます。
- くも膜下出血
くも膜下出血は、遺伝要因が強く食生活の影響は少ないと言われています。
脳卒中の患者の1割弱です。
- 脳梗塞
脳梗塞は高カロリーで脂分の多い洋風食事が増えたことで動脈硬化が進み、脳梗塞が増えています。
また、加齢と動脈硬化は強く関係していて高齢者が増えていることから脳梗塞が増えています。
脳卒中の患者の7〜8割を占め、脳卒中の多くは脳梗塞の患者です。
危険の多い脳梗塞
脳梗塞は、以下の3つの要因があります。
- 動脈硬化に関係する脂質異常症や糖尿病
- 高血圧に関係する塩分摂取
- 不整脈
中でも不整脈に関係する脳梗塞が増えています。
不整脈があると心臓で血液が淀み固まり血栓ができます。
この血栓が脳に届き、脳の血管が詰まり脳梗塞を引き起こします。
動脈硬化の予兆
非常に軽微な脳梗塞と言えるもので一時的に脳の血流が滞り、手足の麻痺が出たり、目が見えなくなる、顔がゆがむなどの症状が数分間出ることがあります。
一時間ぐらいで元に戻るので放っておかれることが多く、後に大きな発作がおきますので直ぐに医療機関で診断が必要です。
脳卒中の予防
- 脳出血
血圧の治療で効果があります。
- くも膜下出血
くも膜下出血の親族がいる場合は、脳ドックで動脈瘤の有無が分かるので予防的な治療ができます。
- 脳梗塞
禁煙と生活習慣の改善で効果があります。
また、飲酒も適量にする必要があります。
不整脈がある場合は、血液を固まりにくくする抗凝固薬で予防できます。
このように、脳卒中の予防は、可能です。
脳卒中の治療は、時間との勝負です。
最初の数時間で脂肪や障害が残るか決まるので、症状が出たら直ぐに救急車を呼び治療を受けてください。
2015年02月09日(月)