ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは
ロコモは、運動器官の傷害により「要介護になる」リスクの高い状態になることです。
運動器官は、体を動かす筋肉、骨、関節、軟骨、神経を総称する言葉です。
運動器官に障害があると歩行や立ち居などの移動が困難になり寝たきり介護の大きな要員になります。
健康寿命
日本人の平均寿命は、男性で約80歳、女性で約86歳です。
健康寿命は、日常的に介護が必要なく、自立した生活ができる期間です。
男性は9年、女性は12〜13年、平均寿命より短いと言われています。
平均寿命と健康寿命の差の期間が要介護期間になります。
健康寿命を延ばすことが高齢者に望ましく、医療費の伸びを抑える効果があります。
健康寿命を延ばしにくい原因に以下があります。
- メタボなどによる生活習慣病
- 認知症
- ロコモ
ロコモのデータ
ロコモの運動器官疾患の患者は、75歳以上の寝たきり介護の22.9%を占めます。
脳血管傷害は21.5%ですので、ロコモが脳血管傷害を上回り、寝たきり介護要因で最大です。
ロコモを個別の疾患で見ると次のようになります。
- 変形性腰椎症患者は、3790万人
- 変形性膝関節症患者は、2530万人
- 骨粗しょう症患者は、1070万人
- 上記3つを罹患している患者は、540万人
ロコモのチェック
以下の7つの内、一つでも当てはまるとロコモの可能性があります。
- 片脚達で靴下がはけない
- 家の中でつまずいたり滑ったりする
- 階段を上がるのに手すりが必要
- 掃除等が困難
- 2kg等の買物の持帰りが困難
- 15分ぐらい続けて歩けない
- 交差点を青信号で渡りきれない
ロコモの予防
ロコモの予防には、バランス能力と下肢の筋力強化に効果があります。
- 片脚立ち
左右1分間ずつ1日3回の片脚立ちが有効です。
- スクワット
肩幅より足を少し広めに、つま先を30°ぐらい広げて立ちます。
膝が出ないようにお尻を後ろに引くようにして体を沈めます
深呼吸するペースで5〜6回、1日3回行います。
これ以外にもストレッチ、関節の曲げ伸ばし、ラジオ体操、ウオーキングなども効果があり継続して運動してください。
2014年12月25日(木)