
物価スライドにより年金が減額されました。
2015年4月から年金支給額を抑制するマクロ経済スライドが始まります。
年金を支える現役世代だけでなく、現在受給している世代も年金が抑制されます。
物価スライド
物価の変動に応じて年金支給額を変える制度です。
物価スライドは、前年の消費者物価指数に応じて翌年4月からの年金支給額を自動的に調整されます。
インフレが続いていましたが物価スライドは適用されませんでした。
現在基準より2.5%多く支給されています。
2012年度支給分から2.5%の調整(減額)が始まっています。
年金マクロスライド
年金マクロスライドは、物価や賃金の上昇(インフレ)に比べ年金支給額を低く抑える制度です。
この制度は、小泉政権の時に導入されました。
デフレ時には適用されないことになっているので今まで適用はありませんでした。
安倍政権のインフレ施策で2014年は、2.66%のインフレになりました。
公的年金は物価スライドによりインフレになると年金が増額されます。
例年通りですと、年金が2.66%増額されるはずがマクロ経済スライドで0.9%の増額に止まります。
マクロ経済スライドでは、見かけの年金額は減りませんが物価が高くなっているので同じ生活はできなくなります。
国民年金支給額
国民年金を満額受け取っている人は、2.66%、月々で約1770円ぐらい支給額が増えるはずですがマクロ経済スライドにより0.9%の600円が増額になります。
同じ生活を送るには1100円ぐらい予備資金(貯金など)から回す必要があります。
支給額が減額になるわけではないのですが、段々と生活が苦しくなります(時間をかけて慣れる事になります)。
マクロ経済スライドにより年金支給額は、約30年間伸びが抑えられると言われます。
厚生年金も支給が抑制されます。
厚生年金のモデル家庭(平均収入の会社員と専業主婦)は、30年後ですが約2割実質支給額が減額されます。
国民年金の場合は、さらに厳しく3割減になると予想されます。
将来への備え
年金だけでは老後の生活いまでも厳しいのですが、インフレになると年金の伸びが追いつかず、さらに苦しくなります。
そのための備えとして以下を考えてください。
- 年金支給額を知り老後の生活を考える
- できるだけ長期間無理なく働けるように資格やスキルを身につける
- 教育資金や住宅資金も考慮しながら養老年金や民間個人年金を利用して老後資金を増やす
- などライフプランを見直す
2015年02月23日(月)