高齢社会は、長寿時代と言えます。
終身個人年金が望まれるところですが、個人年金保険などの増やす保険は販売中止が続いています。
あるいは、金融庁の標準利率の引き下げに準じて保険会社の運用利回りである予定利率も下がり有利と言えない状況になっています。
金融庁の標準利率は、以下に示すように引き下げが続き、保険会社の保険料の値上げにつながっています。

  • 1997年以前は2.5%以上
  • 1998年に引き下げられ2000年までは2%
  • 2001年から2012年までは1%
  • 2013年以降は1%
  • 2017年4月からは0.25%

 

個人年金に期待できない長寿リスクに備えるトンチン保険が発売されています。

 

トンチン年金

トンチン年金は聞きなれない名称ですが、17世紀のイタリアの銀行家ロレンツォ・トンティ氏の考えた制度に由来します。

トンチン年金は、加入者が早くなくなった場合の死亡保険金を少なくして、浮いた分を長生きしている他の加入者の年金原資に回す仕組みです。
例えば80歳までは元本割れで、80歳から増大し90歳で元本に並び、90歳を超えると増えて長生きするほど特になる個人年金保険です。
90歳以上長生きした加入者が有利になりますが、その他の多数の加入者は元本割になる保険で、掛け捨て保険と見ることもできます。

今の40歳代の方は人生100歳時代が見えていて、長寿社会に望まれていると言える保険です。

公的年金保険には、繰り下げ支給と繰り上げ支給の仕組みがあり、70歳からの繰り下げ受給を選択すると終身年金が42%増え、トンチン年金と言える年金保険です。

 

トンチン年金保険商品

トンチン年金には、以下の保険があります。

  • 2016年4月販売の日本生命「グランエイジ」
  • 2017年3月発売の第一生命「ながいき物語」
  • 2017年10月販売の太陽生命「100歳時代年金」
  • 2017年10月発売のかんぽ生命「長寿のしあわせ」

 

以下に、太陽生命「100歳時代年金」を取り上げ紹介します。

 

太陽生命の高齢社会向けの保険

太陽生命は本格的な超高齢社会「人生100歳時代」に向けて、以下の2つの保険を販売しています。

  • 介護保障とトンチン型年金をセットした「100歳時代年金」
  • 認知症や7代習慣病などシニア疾病を保障する「ひまわり認知症治療保険」

 

トンチン型年金保険「100歳時代年金」

「100歳時代年金」は、介護保障とトンチン型年金をセットした保険です。

 

□ 介護保障

特定の介護を要する状態になると終身の介護年金を支給する終身生活介護年金保険です。

 

□ トンチン型年金

トンチン性を高め、さらに解約返戻金を低く設定することで年金額を大きくした「長寿生存年金保険」です。

 

「100歳時代年金」の保障内容と保険料の目安

 

□ 介護保障の保障例

要介護2以上または保険会社指定の要介護状態が180日以上継続したと医師の診断が確定したときに一生涯毎年48万円の年金を受給できます(支払い保障期間は5年)。

 

□ トンチン型年金の保障例

年金支払い開始日(75歳)に生存していると一生涯毎年24万円の年金を受給できます(支払い保障期間は5年)。

 

□ 保険料の目安

保険料払込期間75歳までの月額保険料の目安は、以下になります。

  • 50歳男性は17,378円、女性は24,002円
  • 60歳男性は29,557円、女性は40,951円