確定拠出年金(DC年金制度)

 

加入者一人一人に専用の口座が作られ保険料が積み立てられます。

口座の運用は会社でなく個人で行います。

うまく運用できるとお金が増え、運用が悪いとお金が増えないか、極端な場合は減っていきます。

年金には2種類あります。

 

  •  運用成果に関係なく年金額が決まっている厚生年金の確定給付年金
  •  年金額が個人の運用で決まる確定拠出年金(支払額が決まっていて給付額は運用で変わる)

 

確定拠出年金にも2種類あります。

 

  •  企業の従業員が加入する企業型(企業が拠出するが規約に定めると個人も拠出)
  •  企業年金制度のない企業の従業員と自営・個人事業者などが加入する個人型(個人のみ拠出)

 

企業型は企業が保険料を支払いますが、平成24年から従業員の拠出(マッチング拠出)制度ができて従業員も保険料を支払えるようになりました。

公務員と夫が会社員の主婦(第3号被保険者)は加入できませんが近々誰もが加入できるようになる予定です。

 

 

拠出額の上限

 

個人年金と異なり拠出額(保険料)には以下に示す4種類の上限があります。

 

  •  個人型年金で自営業者等は国民年金基金と合計で月額68,000円
  •  企業年金制度・企業型確定拠出年金のない企業の従業員は月額23,000円
  •  企業年金制度がなく企業型確定拠出年金のある企業の従業員は月額55,000円
  •  企業年金制度のある企業の従業員は月額27,500円

 

 

確定拠出年金のメリット

 

確定拠出年金には、メリットが多くあります。

  •  天引

企業の従業員から見ると給与の天引きなので溜めやすいメリットがあります。

  •  保険料が全額控除

大きなメリットは、拠出額が全額控除されることです。
例えば自営者が上限の月額68,000円は年額で所得から816,000円の控除があり、税率20%(所得税と住民税の合計)では163,200円税金が還付されます(給与所得者は月々の税金が安くなります)。

  •  退職時には持ち運び

退職しても解約しないで持ち運べます。

 

 

確定拠出年金のデメリット

 

確定給付年金は年金の給付額が決まっています(足りなければ企業が追加支払いをします)。

確定拠出年金は拠出額(保険料)が決まっていて給付額(年金)は運用で変わります。

このため、運用をしないでおくと給付額が下がることがあります。

自分で運用できることをメリットと考えることができますが、運用が悪いと給付(年金)額が減るデメリットもあります。

どのような運用商品を選ぶかで給付される年金額が変わります。

 

 

拠出期間

 

60歳までに10年間の加入が必要です。

企業型年金で規約があれば65歳まで拠出できます(この場合でも60歳までに10年加入が必要)。