マイナス金利で預けるとお金が減る時代になりました。

現時点では、銀行が日本銀行(日銀)に新規に預けると−0.1%のマイナス金利が適用されるだけです。
個人の貯金にはマイナス金利は適用されないので影響がないとも言えますが、間接的に以下の影響があります。

 

  •  現在でも低い金利がさらに下がり金利に期待できない
  •  貯蓄型保険の新規加入で保険金額が減る(既存の保険契約には影響しない)
  •  確定給付型厚生年金基金の運用が苦しくなるなど

 

マイナス金利で直接の影響は銀行と言えますが、個人にも大きな影響があります。

 

マイナス金利

銀行が日銀に持つ当座預金に新規に預ける場合に限りマイナス金利(—0.1%)が適用されます。

2016年1月で日銀にある銀行の当座預金口座の残高は、約260兆円で0.1%の金利がつきます。

2月16日から銀行が日銀に預ける分からマイナス金利になります。

マイナス金利は、以下のメリットがあると言われています。

 

  •  銀行の融資が増えて金利も安くなり借りやすくなる(個人では住宅ローン)
  •  円安になりデフレ脱却(実際には色々な理由で円高になっている)
  •  株価が上がり経済に好影響(株価は変動が激しく影響は不明)

 

保険への影響

保険には、以下の影響があります。

 

  •  新規加入の生命保険の将来の増加分を決める予定利率が下がり保険金の増加が減る
  •  主に貯蓄型の生命保険は募集の停止や抑制が始まっている

 

マイナス金利の影響のある生命保険会社や損害保険会社は、国債依存を減らし外国債券などへの投資を増やしています。

主要生命保険会社や損害保険会社14社の2016年の運用計画では、収入見込額約12兆円の内、約4割の5兆円を超える額が外債投資に向けられるとのことです。

マイナス金利は円安をもたらすとの期待が裏切られ、円高に推移する記事が増えていることから計画の達成には不安があります。

 

年金や退職金への影響

年金は確定給付なので個人には直接影響ありません。

厚生年金基金は、運用益が減っても年金額は減りません。

この差額は、加入企業が負担するので企業の負担が増えます。

退職金は企業型確定拠出年金で一時金あるいは年金として給付するので企業の負担増はありませんが、受給する個人は減る可能性があります。

 

 

マイナス金利はこれから住宅ローンを借りようとしている人にはメリットがありますが、個人にとってはメリットのある制度とは言えないようです。