入院にかかる医療費で、金額の大きなものに以下があります。

  •  公的保険対象の医療費(3割の自己負担分)
  •  差額ベット代(日額数千円から数万円)

 

この他にも食事代などがかかります。

入院日数は減少傾向にあり、公的保険の対象の医療を受けるきであれば、それほどの費用負担にならないと思えるかもしれませんが、思いの外費用がかかることもあります。

 

入院医療費の実例

急病で入院したケースでの医療費の例を示します。

6日間入院し手術をしたケースの医療費明細は以下になっています。

  •  医療費負担分:86,430円(高額療養費制度で実際の負担は57,600円)
  •  食事代:1食360円で10食3,600円(以下全額自己負担)
  •  選定療養費等:5,400円(大学病院に紹介状無しで入院。救急車で入院は不要)
  •  文書費:3,240円(保険請求などに必要)
  •  差額ベット代:22,680円
  •  合計で121,350円(実質負担金は92,520円)

以上は、病院から請求された金額で急病の場合のタクシー代や衣料などの費用もかかります。

差額ベット代は個室や少人数の病室を希望しなければかかりませんが、急病で入院したばあいには差額ベット代のかかる有料病室しか空いていないケースがあります(この場合は有料病室しか空いていないケースです)。

 

医療保険からの保障

短期間の入院でも、121,350円(高額療養費制度で還付を受けた4ヶ月後の実質支払額は92,520円)結構な費用がかかります。

このケースでは、以下の保険に加入していました。

  •  入院初日から日額5,000円、6日入院で3万円
  •  手術1回で手術給付金5万円
  •  合計8万円で実際の負担額は12,520円

 

今回のケースでは6日と短期入院のケースですが、もっと長い入院で差額ベット代が必要となる場合大きな金額が必要になります。
入院日額5,000円でなく、1万円の医療保険に加入する方法もありますが、支払った医療費の実費(3割の自己負担分医療費も含めた実費)保険もあります。
この実費を保障する保険は、以前紹介した“【医療保険】実費を負担する「実費保障」”を参照して下さい。

 

高額療養費制度

医療費の月額自己負担額は、収入に応じた上限が決められていて上限を超えた額は、申請することにより還付されます(申請しないと還付されないので注意して下さい)。
医療機関への医療費の支払いは、請求通りなので大きな金額になる場合があります。
この場合、70歳未満ですと事前に「限度額適用認定証」の交付を受けておき保険証とあわせて医療機関の窓口に提示すると支払額は自己負担限度額までになります。

70歳未満の自己負担限度額(月額)は、以下になります。

  •  被保険者が市町村民税の非課税者等は35,400円(多くの方の該当額は24,600円)
  •  標準報酬月額26万円以下は57,600円(多くの方の該当額は44,400円)
  •  標準報酬月額28万円〜50万円の多くの方の該当額は44,400円
  •  標準報酬月額53万円〜79万円の多くの方の該当額は93,000円
  •  標準報酬月額83万円以上の多くの方の該当額は140,100円