生活への意欲や能力を失い必要な医療や介護を拒むセルフネグレクト(自己放任)と認知症の関連について2014年10月から実態調査が始まります。

セルフネグレクト

日本語では、自己放任と訳されています。
セルフネグレクトは、成人が通常の生活を維持するために必要な意欲や能力が低下し健康や安全を損なうことです。

必要な食事をとらず、不衛生な住宅で生活を続け、家族や周囲から孤立し、孤独死に至ることがあります。
自宅や敷地にゴミを溜め込むことが多く、悪臭や害虫発生、火災を発生させることもあり、自身の問題だけでなく、地域の問題にもなっています。

2010年度の内閣府の調査では、セルフネグレクト状態にある高齢者は、最大で1万2千人と推計しています。

セルフネグレクトの原因

セルフネルレクトになる原因として以下が考えられています。
 
  •  家族・親類・地域・近隣からの孤立
 
  •  生きる意欲の喪失
 
  •  認知症・神経疾患・飲酒習慣などから認知・判断力の低下
 
  •  世間体や気兼ねによる支援の拒否
 
  •  サービスの多様化・複雑化が進み利用手続きの難しさ
 
  •  経済的困窮
 
  •  適切でない介護
 
  •  引きこもりの延長など

本人のみの独居が7割です。

セルフネグレクトの症状

以下のような症状が現れます。
 
  •  極度の不衛生
 
  •  失禁や排泄物の放置
 
  •  住居が極度に不衛生
 
  •  通常とは異なる生活状況
 
  •  命を脅かすような治療やケアの放置
 
  •  医療・サービスの拒否
 
  •  不適切な金銭・財産管理
 
  •  家族や地域からの孤立

セルフネグレクトと認知症の関連調査

弁護士、精神科医、大学教授らが厚生労働省の2014年度の助成を受け行われます。
調査は、自治体や地域包括支援センターなど全国約7000カ所にアンケートを送付して行われます。