第一生命の「単身高齢者の介護準備に関する調査」を見ると、介護の準備をしていない高齢者が多いようです。
この調査は、単身で全国に生活する65歳〜79歳の高齢者527名へのアンケート調査です。

 

介護を受けたい場所

身体が虚弱化した場合では、
  •  自宅が30.0%
  •  施設等が40.1%
  •  その他が6.2%(その他は子供や親族家に引越したいや住替え等)
  •  分からないが23.5%
になっています。

記憶力・判断力が低下した場合では、
  •  自宅が20.5%
  •  施設等が46.9%
  •  その他が5.0%(その他は子供や親族家に引越したいや住替え等)
  •  分からないが27.7%
になっています。

これを見ると自宅より施設での介護を望む高齢者が多いのですが、特に、記憶力・判断力が低下した場合に顕著です。

 

準備状況

同じ調査ですが、以下の準備を考えています(複数回答なので100%を超えます)。
  •  公的介護保険制度、手段や方法、施設の情報収集を行っているが56.4%
  •  施設等が40.1%
  •  特に準備をしていないが48.0%
  •  預・貯金をするが30.6%
  •  地域と関わりを持つが14.0%
  •  民間の介護保険に加入するが3.8%
  •  その他もありますが省略
約半分の高齢者は準備をしていません。実際の準備している回答は預・貯金が多く30.6%、民間の介護保険に加入している高齢者は3.8%です。

 

介護に必要な費用(予測)

公益財団法人の「生命保険に関する全国実態調査」によると(公的介護保険以外の費用)
  •  初期費用が262万円
  •  月々の費用が17.2万円
  •  介護の期間が14年1ヶ月
  •  必要な資金額が3285万円
と予想されています。

 

介護に必要な費用(実績)

同じ調査で実際にかかった費用も聞いています。
それによると、
  •  初期費用が91万円
  •  月々の費用が7.7万円
  •  介護の期間が4年8ヶ月
  •  実際にかけた額が526万円
と答えています。

現時点では、予想よりは実際にかかった費用が少ないのですが、介護の期間が短いのと実際に使える費用に余裕が少ないことが関係しているように思います。

2015年には公的介護保険が改訂されます。
自己負担額が増加する方向になるので、526万円は、最低と考えて準備して行きましょう。